【東洋医学×鍼灸】当店の施術風景を詳しくご紹介します!

統括院長の石丸です。今回は当店で実際に使用している道具と施術の流れをお伝えしたいと思います。
まずはこちらの動画からご覧ください。
鍼の種類
当店で使用している道具として、まずは鍼についてご説明したいと思います。
当店では純金の鍼、銀の鍼、ステンレスの鍼を使用しています。一般的にはステンレスの鍼のみですが、純金や銀の鍼を使用している点が当店の特徴です。純金の鍼は鍉鍼(ていしん)といい、刺さない鍼です。刺さないのに効果があるのかと思われるかもしれませんが、十分に効果はあります。
ツボは見えないものであり、ツボの道である経絡も見えません。このような見えないものに対してアプローチをしているので、物理的に刺さなくても効果があるわけです。また、金はそれ自体がものすごい力を持っているため、純金の鍼を使用して生命力を上げる施術を行っています。
次に銀の鍼ですが、これもツボにあてる程度で基本的には刺さない鍼です。銀も金と同様に力を持っており、人体との親和性も高いことから銀の鍼を使用しています。
最後にステンレスの鍼です。ステンレスの鍼は使い捨てであり、お客様の体に刺して使用します。鍼を刺す深さは1ミリ~2ミリ程度で、鍼を抜いた後も血は出ません。ステンレスの鍼は体に刺しますが、当店の施術は鍼を刺すことで改善するものではありません。鍼という道具を用いて、五臓六腑の機能を高めることで改善に導きます。このように物理的な刺激ではないという点が、当院が行っている伝統的な鍼灸の特徴になります。
国産最高級のお灸
次に、お灸についてです。当店では国産最高級のもぐさを使用し、鍼灸師が一つ一つひねってお灸をしています。
一般的な鍼灸院では一つ一つひねったお灸の他に、既製品のシールタイプのお灸を使うところもあります。しかし、伝統的な鍼灸を行うわれわれとしては、鍼灸師がひねった、歴史あるお灸の方が効果的だと考えています。
当店のカウンセリング方法
それでは、実際に当店にお客様がいらっしゃった場合、どのように診断をし、施術していくのかをご説明します。
まず、お客様が来店され、「頭痛、腰痛がある」とおっしゃったとしても、当店ではその症状に対して「はい、わかりました」と言って鍼をうつわけではありません。なぜなら、「なぜ、このお客様はこの症状を持っているのか」を探偵のように探り当ててから鍼灸施術をしなければ、結局は改善しないからです。
この探り当てる診察法として、東洋医学には四診法という伝統的な方法があります。四診とは、望診、聞診、問診、切診の総称ですが、当店ではこの四診法に基づいて診断を行っています。
実際の診断では、はじめに望診、聞診で下記のような点を観察し、お客様の生命力をみます。
- 眼光
- 目つき
- 目の輝き
- 肌ツヤ
- 声のツヤ など
次に、問診によって実際にどのような症状があるのかを聞き出し、最終的に切診で脈やお腹をみます。このように総合的にお客様を診断し、改善に導いていくことが東洋医学の四診法のすばらしさです。
しかし、このような総合的な診断を行わずに鍼灸施術を行っている鍼灸院も多く、伝統的な鍼灸を行うわれわれとしては、納得がいきません。
当店では昔から伝わる、伝統的な鍼灸を実直に実践しています。
本治法と標治法
ここからは、実際に当店で行っている鍼灸施術についてご説明したいと思います。
当店では本治法と標治法の二段階で施術を行っていますが、これを実践している鍼灸院は、非常に珍しいと思います。
まず本治法とは、症状に関係なく、生命力を高めることで改善を目指す方法です。お客様の大多数は、生命力が落ちているために症状が出ています。ですので、本治法によって生命力を高めることで改善が期待できるわけです。
これに対して標治法とは、漢字のとおり、標的を治す治療法です。頭痛であれば頭に効果があるところを狙い、腹痛であればお腹に効果があるところを狙います。
当店では、この本治法と標治法の二段階で行うという流れになっています。
鍼の実演
使うツボなどは一例ですが、実際の施術の流れをご紹介します。
まずは、非常にパワーのある純金の鍉鍼を使用してお客様の気を補います。鍉鍼は刺さない鍼なので、今回は呼吸器系のツボである太淵(たいえん)に押手で鍉鍼をあてていきます。この時の押手が非常に重要であり、押手によってしっかりと生命力がため込まれます。
押手で鍉鍼を使い、丹田に集めた大地の気、天空の気、そして術者の気を、術者の手から鍉鍼を通じてツボに注ぎ込みます。そして、お客様のお腹が上がった瞬間にあてていた鍉鍼を抜きます。
なぜ、お腹が上がった瞬間に素早く鍼を抜くのかというと、古い東洋医学の書物に「気が漏れないように、鍼を抜いた後には蓋をしろ」と書かれているためです。また、「弓矢のごとく抜け」とも書かれているため、瞬間的にスピード感をもって鍼を抜きます。
この方法は非現実的だと思われるかもしれませんが、東洋医学とは科学では説明できないものです。臨床経験上、このようにすると効果が上がったので実践しているという、東洋医学らしい経験医学なのだといえます。
鍉鍼で気を補った後は、ステンレスの鍼を2ミリ程度の深さで刺していきます。今回は顔面神経麻痺や腰痛、便秘などに効果的な合谷(ごうこく)に鍼をしましたが、実際の施術でもこういったツボにステンレスの鍼を刺していきます。
お灸の実演
鍼の次は、お灸について解説します。
まず、腕の内側にある孔最(こうさい)にお灸をしてみます。国産最高級のもぐさをひねって孔最に置き、先端に線香で火をつけます。お灸の7~8分目程度が燃え、ほんのり温かいと感じる程度で火は消します。これを7回ほど重ねてくり返します。
次に、胃腸症状などで来店されたお客様に行うことが多い、中脘(ちゅうかん)へのお灸をしていきます。中脘はおへそとみぞおちの間にあるツボですが、ここには先ほどよりも大きめの三角形にひねったお灸をしていきます。昔はお灸を最後まで燃やし、わざと火傷をさせるような方法もありましたが、最近のお灸はほんのりと温かい程度で外します。実際の施術ではこれを3回ほどくり返して行います。
小児鍼
最後に小児の鍼についてのご案内です。
ツボは8歳からできるとされているため、基本的には8歳までが小児鍼の対象としています。
小児鍼の対応疾患は下記のとおりです。
- 喘息
- 夜尿症
- 脱毛症
- 風邪をひきやすい など
小児の鍼では鍉鍼を使い、ツボの道である経絡をなぞるように施術していきます。これによってお子様の弱いところが向上します。たとえば、喘息のお子様であれば、呼吸器が弱いので、鍉鍼で経絡をなぞることで弱った呼吸器の機能を向上させるわけです。
低刺激な鍼で結果を
鍼灸と聞くと、「痛そう」「熱そう」と思われるかもしれません。しかし、鍼灸にもいろいろな種類があります。
とくに当店が行っている伝統鍼灸は、お子様にも施術できるほど非常に低刺激な鍼灸なので、ご安心ください。
鍼灸院に来店される方は本当にお困りの方が多く、最終手段として来店されるケースがほとんどです。そんな方々にも、当店であれば優しい鍼で結果を出してみせますので、ぜひお試しいただきたいと思います。