気象病について
「天気が悪くなると体調も悪くなる」そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介する「気象病」とは、天気や気圧の変化によって頭痛・めまい・吐き気などのあらゆる不快な症状が出てくる病気のことを言います。気象病にお悩みの方のほとんどが女性であるのが特徴で、中には気象病によって日常生活がままならない方もいらっしゃいます。
本記事では気象病の本当の原因を解説するとともに、簡単にできるセルフケアについてもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
【動画解説】気象病でお悩みなら
※施術効果には個人差があります。
気象病の症状と原因
気象病とは、天気や気圧の変化によって体調にも影響が出てしまう病気のことを言います。
気象病で現れる主な症状は以下のとおりです。
- 頭痛
- 吐き気
- めまい
- 倦怠感
- 気分の落ち込み
- 手足のしびれ
これら以外にも人によってさまざまな症状が見られ、人によっては仕事や家事、育児などが満足にできないほど影響を感じられることもあるでしょう。天気が悪くなるたびに体調も悪くなっていたのでは心身ともに参ってしまうため、気象病にならないよう対策をする必要があります。
一般的に、気象病が起こる原因は耳の奥にある内耳が天気や気圧の変化で刺激されることと考えられています。また、耳と脳は深い関係があるため、内耳が刺激されることによって脳も膨張してしまい、気象病の代表的な症状である頭痛が起こります。
東洋医学から見た「気象病」
一方、東洋医学では気象病の原因を少し違うものとして認識しています。
私たちの体には「気・血・水」の3つの要素が存在しており、それらが体全体をスムーズにめぐることにより、健康が保たれています。この3つ要素のうち、「水」がもっとも気象病に関係していると言われており、水をうまく逃がせなかったり、水分代謝が十分にできていないと気象病が起こります。
- 「梅雨の時期になると脚がむくみやすい」
- 「台風が来ると頭が痛くなる」
といった経験をしたことはありませんか?
これらは体内の水分である汗を体の外にうまく逃がすことができなかったり、内耳のリンパ液のバランスが乱れることによって起こる症状です。
人間の体は約70%が水分であるため、水のめぐりが悪くなると気象病以外にもさまざまな不調が出てきてしまいます。そのため、東洋医学では「水のめぐりをスムーズにすること」を一番に考えてアプローチをおこないます。
気象病を改善するセルフケア
気象病に悩まされている方は非常に多いですが、セルフケアをすることで症状を緩和することが可能です。
こちらで自宅で簡単にできるセルフケアの方法をご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。
耳まわし体操
耳まわし体操は気象病のセルフケアでもっとも手軽にできる方法です。
東洋医学では水は五臓六腑の中の「腎」と深い関係があり、この腎の働きを高めるために耳まわし体操が有効と考えられています。
- 両耳をつかんで3秒ほど左右に伸ばす
- そのまま前に3回、後ろに3回まわす
これを朝昼晩と1日3回おこなうと気圧や天気の変化に影響されにくくなります。
その他のセルフケア
また、耳まわし体操以外にも以下のような対処法もおすすめです。
- 睡眠は十分にとる
- 疲れ・ストレスをため込まない
- 体を冷やさない
- 軽い運動で血液の循環を良くする
どれも簡単にできる方法ですので、ぜひできることからはじめてみてください。
食生活の改善も大事!
また、私たちの体は日々食べるものでできているため、「気象病になりにくい食材」を積極的に摂取することもおすすめです。
- 豆類(小豆・黒豆・そら豆・枝豆・緑豆)
- ナッツ類
- はと麦
- 冬瓜
- とうもろこし
- かぼちゃ
- さつまいも
- 海藻類
- バナナ
- スイカ
暴飲暴食を控えることや、脂が多いものや冷たいものを避けることも大切です。
気象病には鍼灸がおすすめ
自宅でできるセルフケアをご紹介してきましたが、さらに水のめぐりを良くするためには鍼灸もおすすめです。
水分代謝に効果的なツボとして「陰陵泉(いんりょうせん)」というものがあり、このツボに刺激を与えることで、滞っている水をスムーズにめぐらせることができます。
内くるぶしから上の方へたどっていくと大きな骨に当たり、その近くにあるのが陰陵泉です。
陰陵泉を刺激すると以下のような効果が期待できると言われています。
- むくみ解消
- 全身の疲れ・倦怠感の解消
- 自律神経の乱れの解消
- 消化をうながす
「鍼灸は怖い」と思われる方はカイロで温めても効果がありますので、一度試してみてくださいね。
気象病を改善して快適な毎日を目指そう
天気や気圧の変化によってあらゆる不快な症状が現れる気象病は、非常に厄介で日々の生活にも影響を及ぼします。特に梅雨や台風シーズンには「毎日のように調子が悪い」と感じられることもあり、憂鬱に感じてしまいますよね。
しかし、気象病の根本原因である「水」をコントロールすることによって、天気や気圧に左右されない体づくりをすることは可能です。
気象病にお悩みの方は、お気軽に東洋はり灸院へご相談ください。