白髪対策について
歳をとると次第に白髪が増え、目立つようになってきます。白髪が多くなると老けて見えるため、見栄え的にも悩む方が少なくありません。
最近では、20〜30代で白髪が多くなる若白髪に悩む方も多いようです。本記事では、東洋医学の視点から白髪のメカニズムや対策を解説していきます。
【動画解説】東洋医学における白髪対策とは
※施術効果には個人差があります。
黒髪と白髪のメカニズムの違い
髪の毛はメラニンをつくるメラノサイトという色素細胞の働きにより、黒髪になります。メラニンは黒い色のもととなる色素で、毛髪は成長途中にメラニンを内部に取り込むことで黒髪になる仕組みです。
しかし、何らかの原因でメラニン色素が作られなくなると髪に色がつかず、白髪になってしまいます。一般的な白髪の主な原因は、以下の3つです。
- 加齢
- 遺伝子的要因
- ストレス
これらが複雑に絡み合い、白髪が発生すると言われています。
東洋医学が捉える白髪の原因
先程挙げた一般的な白髪の原因とは別に、東洋医学では白髪の3大原因として以下を挙げています。
- 肝の作用の低下
- 脾の作用の低下
- 腎の作用の低下
東洋医学は五臓(肝・心・脾・肺・腎)のバランスをみて施術を行っています。五臓の機能が低下することにより、さまざまな不調が生じるというのが東洋医学の考えです。
肝の作用とは
肝には、巡りを整える働きがあります。肝のタイプの人は血の巡りが悪く、瘀血(おけつ)と呼ばれる汚れた血の状態の方が多いです。特徴としては頭皮が硬い、足がよくつる、末端冷え性、生理痛、頭痛などの症状が多く見られます。
脾の作用とは
脾には、エネルギーを作る工場のような役割があります。脾のタイプの人は、エネルギーをうまく産生できていないです。 症状は胃もたれしやすい、抜け毛が多い、むくみやすい、寝つきが悪い、お腹が空かないなどが多く見られます。
腎の作用とは
腎は生命力を蓄える臓器で、成長や発育、生殖に関する働きを生涯にわたって支える重要な役割を担っています。腎のタイプの人は夜間頻尿や冷えのぼせ、更年期症状、まったく眠れないなどの症状が多い傾向です。
老化による白髪は、この腎の作用低下によるものでもあります。白髪が目立つ方は肝か腎、特に腎のタイプの方が圧倒的に多いです。
白髪対策のために自宅でできること
白髪を予防するためには、食事・運動・睡眠の改善が必要です。特に食べ物は、毎日口にするものなので重要となります。ここでは食事・運動・睡眠の取り方のポイントと、ご自宅でできる簡単な対策をご紹介します。
食事
腎のタイプの方は、腎の作用を高める食べ物として黒い食べ物や豆類を意識して摂取しましょう。例えば、
- わかめ
- ごま
- こんぶ
- 黒豆
- ひじき
などがオススメです。
肝のタイプの方は、酸味のある食べ物や青・緑色の食べ物を意識して摂取しましょう。オススメなのは、
- 酢のもの
- 青魚
- ニラ
- レバー
- ほうれん草
- 小松菜
などが挙げられます。
運動
運動は苦手な方もいるので、なかなか重い腰が上がらないという方も少なくありません。そんな時は、通勤などに使うエスカレーターを階段に変更するだけでも、十分運動になります。小さなことからコツコツと始めてみましょう。
睡眠
寝ている間(特に夜中)は、身体が修復されていきます。ただし、寝るのが大切だからといって何時に寝てもいいかというと、そうではありません。
『深夜1時から朝9時までの8時間』と、『夜22時から朝6時までの8時間』では、同じ8時間でも睡眠の質が違います。質の良い睡眠をとるためにも、日付が変わる前に就寝するようにしましょう。
おわりに
白髪が目立つとお悩みの方は、自宅でできる対策として食事・運動・睡眠を見直してみましょう。日々の生活習慣が身体を作りますので、ご自身の生活習慣を今一度、振り返ってみてください。
白髪が多い方は肝か腎のタイプの方がほとんどです。東洋医学の鍼灸でもこれらの機能改善ができるので、白髪にお悩みの方はお気軽に当店までご相談ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。