肩こりは鍼灸で改善!東洋医学が効果的な理由とは?

東洋はり灸院 統括院長の石丸です。
今回は「肩こりを根本改善するには」と題してお話ししたいと思います。
私は20年以上、東洋医学専門の鍼灸を実践してきました。その一方で、整骨院の免許を持ち、マッサージや整体、カイロプラクティック、整形外科での経験もあります。この経験から、慢性的な肩こりを根本的に改善できるのは東洋医学だけだと考えています。
肩こり以外の症状
根本改善においてもっとも重要なのは、肩こり以外の症状も改善することです。
たとえば、肩こり以外に下記のような症状を持つ方がいたとします。
- 頭痛
- 婦人科系(生理痛・生理不順・子宮筋腫など)
- 巻き爪
- 外反母趾
- 便秘、下痢
- 末端冷え性
- 鼻の症状
- 乾燥肌 など
私は20年以上、鍼灸師としてお客様をみてきましたが、「肩こりしかない」という方に会ったことはありません。必ず、その他の症状もあるはずです。
これらの症状も合わせて改善していかなければ、肩こりすら改善はできません。肩こりがつらいからといって、骨盤矯正やマッサージで揉む、引っ張るなどしても結局は改善しないのです。
そして、肩こり以外の症状も改善するとなると、東洋医学でなければ無理です。先ほど例にあげた症状は、西洋医学的には下記のように診療科が分かれます。
肩こり | 整形外科 |
頭痛 | 脳神経外科 |
婦人科系 | 婦人科 |
巻き爪 | 形成外科・皮膚科 |
外反母趾 | 整形外科 |
便秘、下痢 | 胃腸科 |
末端冷え性 | なし |
鼻の症状 | 耳鼻科 |
乾燥肌 | 皮膚科 |
このように、西洋医学ではバラバラにされてしまう症状をまとめて改善できるのが東洋医学なのです。
婦人科系と便秘に注目
肩こりの場合、その他の症状の中でもとくに婦人科系や便秘に注意して改善していく必要があります。
もし、先ほど例にあげた症状をすべて持った方が来店された場合、当店ではまず婦人科系と便秘の改善を行います。そうすると、頭痛や肩こり、末端冷え性などは自然と改善していきます。
私のこれまでの経験から、婦人科系と便秘を改善することで肩こりは100%と言っても良いほどの確率で改善します。
原因は不通則痛(ふつうそくつう)
東洋医学では、肩こりの原因は不通則痛と考えられています。
不通則痛とは「通らざればすなわち痛みが出る」、つまり流れが悪いと痛むという意味です。西洋医学的にも血流の悪さから肩がこるとされていますが、この点は東洋医学でも同様です。
不通則痛が原因なので、肩こりの改善には循環が良い体をつくっていく必要があります。その他の症状であげた、末端冷え性からは循環が悪いとわかります。また、便秘は食べたものが出ていないので、循環が悪いわけです。さらに、婦人科は東洋医学ではお血という状態とされており、このお血とは、まさに流れが悪いということなのです。
このように、流れが悪いことで肩こり以外の症状がでているので、この点を改善しなければ良くはなりません。
たとえば、マッサージをするとその場では楽になると思います。なぜなら、そのときだけはめぐっているからです。めぐっているときは楽になりますが、次の日にはまた元通りになってしまうはずです。これでは根本改善とは言えません。
ですので、今回の例の場合は、便秘や婦人科、冷えを重点的に改善すると、肩こりも改善されます。肩がつらいからといって、肩に施術をしても改善はしません。眼精疲労だからといって、眼球に鍼をうつのかというと、そうではないのです。
体全体をみて改善していくことで、今回の例の方であればすべての症状がなくなるはずです。
改善が難しい症状
例にあげたその他の症状の中で圧倒的に難しい症状は、巻き爪です。
巻き爪は、婦人科系の不調が原因で血流が悪くなり、爪にしっかりと血液が届かないことで巻いてしまいます。このように、原因は東洋医学にありますが、巻き爪以外の症状を改善しても、爪が開くかどうかは難しいところです。
中には開く方もいらっしゃいますが、ここでは西洋医学的に巻いている爪を広げるための補助があると良いでしょう。
肩こりの改善には東洋医学
これは断言できますが、肩こりだけを改善することは無理でしょう。肩こり以外の症状も合わせて改善していかなければ、肩こりすら改善しません。
整形外科やマッサージ、整体、カイロプラクティックなどの経験を通じて言えることは、これらでは肩こりすら改善はできないということです。なぜなら、肩こり以外の症状を放置してしまうからです。
肩こりがあることは普通ではありません。肩こりがないことが普通なのです。では、なぜ肩こりがあるのかというと、流れていないためであり、流れていない原因はその他に症状があることだと認識してください。
肩こりの改善は非常に簡単です。ただし、東洋医学でなければ簡単ではありません。このことから、肩こりの根本改善を目指すのであれば、東洋医学一択だと私は思います。