なぜ高血圧の方は増え続けるのか?

- update更新日 : 2024年01月24日
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血圧

院長の石丸です。高血圧の方はここ10年、20年、30年単位でみると増え続けています。これに伴い、高血圧の薬を服用する方もおのずと増えているのが現状です。中でも日本国内では、3千万人ぐらいの人が高血圧の薬を毎日服用しているといわれています。

そこで本日は、「高血圧の方がなぜ増え続けているのか」について、東洋医学の視点からお伝えします。もちろん、これ以外の理由もあるかと思いますが、これからお伝えすることも大きな理由だと私は考えています。ぜひ、高血圧に悩む方は参考になさってください。

動画解説!高血圧の患者が増え続ける理由

高血圧の基準値の推移

血圧測定

高血圧増加の理由は、血圧の基準値の推移にあると考えられます。基準値が変わると、昨日まで高血圧ではなかった人が高血圧となるわけです。一昔前の血圧の基準値は、年齢+90とされていました。

薄っすらと記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、50歳の方であれば14060歳の方であれば15070歳の方であれば160が以前は高血圧の基準値でした。しかし、20歳の方と80歳の方では、身体の機能が全く違いますよね。ですので、血圧は年齢とともに上がっても当たり前だという感覚で、年齢+90とされていたわけです。

しかしその後、年齢関係なく血圧の基準値が設定され、1999年までは「上は160、下は95」とされました。さらに1999年を境に「上が140、下が90」と改訂されました。こうなると上の血圧だけで20の差があります。例えば、上の血圧が145だった方は1998年までは正常値ですが、1999年になると高血圧と診断され、薬の服用をしなければいけなくなるのです。

つまり、自分の身体は変わっていないのに、基準値が変わることで高血圧と診断されるということが起こります。現在では「上が130、下が85」とさらに基準値が下がったため、高血圧と診断される方がどんどん増えていったと考えられます。

実際に、基準値が160から140に変わった1999年には、高血圧と診断される人が増加した影響により、高血圧の薬の売上は2千億円から1兆円に増えました。なんと、5倍も増えているわけです。

基準値への異論

東洋医学・説明

私が医師の書いた書籍をいろいろと読んでみたところ、年々下がる血圧の基準が厳しすぎるのではないかと考える医師も多くいました。基準値がどんどん下がり、厳しすぎる基準値の中で高血圧の薬を服用せざるを得なくなり、一生薬を飲み続けなければならない方も少なくありません。

いろいろな本を読んでみると、自然医学派の医師の場合、「上の血圧が170を保てば、薬の服用が必要だ」という考えが多いと感じました。普段が150ぐらいであれば、薬の服用をしないメリットの方が高いと考える医師も多いようです。

降圧剤を服用するメリットとデメリット

くすり

 高血圧の際、なぜ降圧剤を服用するかというと、血圧が上がると血管がパンッと破裂してしまうからです。圧が上がることで、血管が破裂をする脳出血のリスクが上がるので、薬の服用が必要になります。

しかし、降圧剤の服用によって血圧が下がると血の循環が悪くなるため、今度は血が詰まりやすくなります。また、脳への血液循環量も減るため、認知症のリスクが上がるといった説もあるのです。

医師による高血圧の見解

医師

これについて私は、これまで2人の内科医師に直接、話を聞いたことがあります。「降圧剤の服用によって、脳出血のリスクが下がったとしても、血管が詰まりやすくなることで脳梗塞や認知症のリスクは高まりますか?」と質問したところ「そうなるかもね」といわれました。

また、その医師は「どっちがいいんだろうね?」ともおっしゃっていました。突然起こる脳出血で死ぬか、脳梗塞が起きて後遺症のリスクを抱えて生きていくのか、どちらが良いとは言えないと、その医師も考えているようです。

ですので、高血圧の薬を服用していれば安心というわけではありません。高血圧の薬を服用するということは、脳梗塞や認知症のリスクが高まる可能性があるということです。そのため、薬を服用せずに自らが許容する範囲で血圧を保つことが、私は1番いいと思っています。

自己責任と自己判断

病院

私達一人ひとりには医療を選ぶ権利があるので、現代の血圧基準値ではなく、一昔前の年齢+90で納得できるのであればそれでいいと思います。なぜなら、現代の高血圧の基準が20代と80代の方が同じなのですから。疑問に思うのは当然です。

年齢+90が自分の血圧だと認識する価値観であれば、それはそれで良いですし、その次の基準である1999年の160まで許容するのであれば、それもいいと思います。ただ先ほどお話しした通り、医療産業的な要素もあるとは思いますが、いろいろなデータが出てきていることも確かです。最新のデータを基準にしたいと思い、医師もそれを勧めるのであれば、基準値135でも服薬の選択をしてもいいと思います。

また、私が読んできた医師の本の通り140135での服薬は厳しすぎるので、170を常に超える場合の服用をご自分の基準とされてもいいのかなとも思います。ただし、これに明確な正解はないため、最終的には自己責任といえるでしょう。

高血圧になって脳出血になるか、薬を服用して脳梗塞や認知症のリスクを高めるかは、すべて高血圧の方自身の判断に委ねられています。世の中では薬を良しとしている人もいるので、薬の服用が必要ないとはここではいいません。さらに言えば、結果的に高血圧の薬を服用して認知症になったとしても、その因果関係の証明は難しいでしょう。

そのため、高血圧の薬の服用も自己責任であり、基準値を自分で判断することも自己責任なのです。しかし先ほどお話しした通り、1999年に高血圧の基準値が下がってから薬の売上が2千億円から1兆円に増えた背景も知ったうえで、自己責任をとることが必要だと思います。

健康保険組合連合会の見解

診断・血圧

ちなみに補足説明として、2014年に健康保険組合連合会が出した血圧の基準値は「上が147、下が94」です。これは健康保険組合連合会が「より健康な人はどういった数値の人か」を調べた結果「上が147、下が94」と発表したものになります。

健康保険組合連合会はお金を払う立場なので、できるだけ基準値は高い方が助かるはずです。ですので、現在の基準である「上が130、下が85」よりも高い基準となっています。しかし、現状ではこの健康保険組合連合会よりも基準値は下がっていっているため、その理由はなぜか考えなければなりません。

まとめ

石丸院長

これらを総合的に加味すると、高血圧の薬だけを服用していれば安心という感覚には注意が必要です。高血圧の薬の服用によって脳梗塞や認知症が増えるリスクは少なからずあるといえます。これらを総合的に判断して、自己責任をとるしかないでしょう。

本日は「なぜ高血圧の方は増え続けるのか?」についてお話ししました。ぜひ併せて「高血圧の鍼灸について」の記事もご参考にしてみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。