鍼は本当に痛くないの?
今までに鍼灸の施術を受けたことがないという方の多くは、体に鍼を刺すことについて大きな不安があると思います。「痛みを我慢する」というイメージが強く、鍼灸に対してなかなか腰が上がらないのもそのせいでしょう。
このようなイメージが生まれるのは、注射や採血の経験が大きく関係しているのではないでしょうか。
今回は「鍼灸を受けてみたいけど怖い」という方のために、実際に受けた時の感じ方について具体的にお伝えしていきます。
鍼を打たれた時の感じ方
鍼灸において「鍼を打たれる時が一番痛そう」と思っている方がほとんどだと思います。
鍼灸で使う鍼は一般的な注射針と比べるとかなり細く、柔らかいのが特徴です。
たとえば、インフルエンザの予防接種で使われる針は0.5㎜、採血の時に使われる針は0.7㎜ですが、当店で使用している鍼は0.16㎜です。そのため、鍼が体に刺さった時の痛みは注射や採血とはまったく違うと考えていただいてかまいません。
もちろん、痛みがまったくないかと言われるとそういうわけではありませんが、刺される時に一瞬「チクっ」と感じるだけで、苦痛とまではいかないでしょう。注射のような痛みをイメージされているお客様は、「鍼って意外と痛くない」と言われることも多いですよ。
また、衛生面を心配される方もいらっしゃると思いますが、当店ではお客様ひとりひとりに使い捨ての鍼を使用しているので、ご安心ください。
鍼が刺さっている時の感じ方
鍼を刺す時はもちろん、「刺さっている時も痛みや違和感があるのではないか?」と不安に思われている方も多いでしょう。当店のお客様にお話をうかがうと、鍼が刺されている箇所に対して「ズーンと響く」と感じる方が多いようです。
感じ方は人それぞれですが、もし施術中にそのような感覚を感じたら、それは鍼が効いている証拠と言えます。しかし、「何も感じない」という方でも症状にはしっかりと効果がありますので、その点は安心してくださいね。
施術中のズーンという響きは、緊張している体がほぐれたり、循環が良くなっているサインです。もちろんこの間には痛みや鍼が刺さっている感覚はありません。
むしろこの響きが「心地よい」と感じる方もいらっしゃるくらいですので、痛みに弱い方でも施術を受けていただけます。
そして鍼灸で使う鍼は注射のように皮膚を傷つけることがないため、基本的に跡は残らず、目に見える出血もありません。
たまに鍼をおこなった後に内出血を起こして小さいアザのようになる場合がありますが、数日から数週間で自然と消えていきます。何年も残るような傷跡になることはないため、顔や皮膚が薄い場所にも施術をすることが可能です。
鍼を抜いた時の感じ方
鍼を抜く時も「痛い」という感覚や違和感はなく、注射針のように出血はありません。感覚が敏感な方であれば抜いた後にも「鍼が刺さっているような感覚」が残る場合がありますが、この感覚が抜ける頃には体の不調や悩みが解消していきます。
鍼灸施術は体本来が持つ機能を高めることを目標とする施術です。
私たち人間は、本来であれば病気やケガをしても自分の力で回復することが可能ですが、その機能が弱っているため、不快な症状が現れたり、長引いたりします。
「健康」を持続するためには、日々の生活の見直しとともに、鍼灸で弱った部分を元に戻す必要があります。症状がすぐに改善する方もいれば、慢性化して長く辛い症状に苦しめられている方もいます。
鍼灸は特に慢性化した症状を得意としているため、定期的に何回か受けていただくことにより、病院でも解決しなかったお悩みが解決する可能性があります。
瞑眩反応
ただし一つお伝えするならば、鍼灸が初めての方には施術後に以下のような症状が出る場合があります。
- 倦怠感
- 眠気
- 軽い痛み
これらの症状を東洋医学では「瞑眩(めんげん)反応」といい、鍼灸の効果が出ている証拠です。
体が「自分の力で回復しよう」としているところですので、症状が緩和し、体質が改善されると瞑眩反応は徐々に収まっていきます。もし反応を強く感じた方は、施術直後のお酒や入浴を控えてくださいね。
当店では初めて鍼灸を受ける方にはもちろん、どんなお悩みを持ったお客様にも丁寧なカウンセリングをおこないます。ひとりひとりに合った方法で施術をおこないますので、気になる点や不安な点があればお気軽にご質問ください。
東洋医学の鍼灸を受けて快適な毎日を目指そう
今回は鍼の感じ方についてお話しさせていただきましたが、いかがでしたか。
鍼に対する痛みには個人差があり、症状改善のために時には痛みを感じる場所にあえて鍼を刺すこともあります。しかし、注射や採血に比べると痛みは少なく「思ったよりも痛くなかった」と言われる方がほとんどです。
もし不安を感じるのであればその旨をお伝えいただければ、ご相談のうえ施術を進めていきますので安心してご来店ください。