鍼灸師が解説!失敗しない鍼灸院の選び方
統括院長の石丸昌志です。
今回は「失敗しない鍼灸院の選び方」についてお話したいと思います。
【動画解説】鍼灸院の選び方!
私は鍼灸業界に20年ほどおり、1人鍼灸院からどんどん頑張ってきたので今現在のこの業界の裏も表もみえているつもりです。ですので、私の話を皆さんの賢い鍼灸院選びの参考にしていただけたらと思います。
料金が常識的
失敗しない鍼灸院の選び方の1つ目は料金が常識的であることです。いくらが常識的なのかはその地域など、さまざまな要素がかかわってくるとは思います。しかし、基本的には鍼灸院の料金と技術や理論は比例しません。
私の知人やこの道40年、50年のベテランにも3,000円、4,000円で施術している鍼灸師がいます。しかし、この道1年や2年ほどで7,000円、8,000円で施術している鍼灸師もいます。さらに10,000円、12,000円、ひどいところでは50,000円という鍼灸院もあります。
私としては50,000円の鍼灸院と5,000円の鍼灸院があった場合、この50,000円の鍼灸院が10倍の効果、つまり5,000円の鍼灸院の10回分の効果を出せるのかというと非常に疑わしいです。
料金が高い方が患者様は「なんかよさそう」と錯覚してしまうため、ブランディングのための値段設定なのかもしれません。「安かろう悪かろう」と思う方もいるかもしれませんが、実は違うので価格では選ばない方がよいでしょう。
これは声を大にしていいたいと思いますが、価格が高い方が優秀とは絶対に限りません。ですので、やはり内容をよくみて鍼灸院を選んでいただきたいと思います。
回数券や物販を強くすすめてこない
2つ目は、回数券や物販を強くすすめてこないことです。回数券や物販を患者様のためにすすめているのであれば問題ありません。しかし、患者様の囲い込みや単なる売り上げアップのためだけに売りつけているところも多々あります。ですので、鍼灸院に行かれた際に施術者から「回数券の方がよいと思いますよ」「この物販があなたには向いていますよ」とすすめられた場合は心の目でみていただきたいと思います。
本当に私のことを考えていっているのかを心の目でみてください。本当に患者様のためにすすめてくれているのでしょうか。回数券の方が安いからすすめてくれているのであればよいと思います。しかし、患者様の囲い込みや売り上げアップのためだけの場合も多いので十分に注意してください。
当然、患者様のためを思ってオススメしている鍼灸院もあります。このあたりは患者様ご自身の心の目でみていただきたいと思います。
口コミ数が多すぎない
3つ目は、口コミ数が多すぎないことです。口コミ数が多いところは怪しいです。私は町田で鍼灸院を開業して20年になるため一定数の口コミはあります。
しかし開業から2~3年程度の鍼灸院の口コミ数の方が当店よりも多い場合があります。これは患者様に口コミの依頼をしているからでしょう。口コミによって値引きを行う、その場で口コミを書いてもらうなどの方法でよい口コミを増やしていると考えられます。
また、口コミを購入している可能性も高いので、鍼灸院の操業年数と口コミ数はしっかりと確認した方がよいと思います。
新しい鍼灸院で口コミ数が多すぎる場合は、よい口コミばかり書いてもらえるようにセッティングをしていると考えられます。あまりに口コミ数が多すぎる場合は怪しいといえるでしょう。
施術メニューが多すぎない
4つ目は、施術メニューが多すぎないことです。ここでは鍼灸院の選び方をお話しているので、鍼灸院であれば鍼灸しか行わない、もしくは鍼灸がメインで特定の疾患に対してだけ整体などを行っている鍼灸院がよいでしょう。鍼灸、マッサージ、整体、カイロとすべてを行っているとなると、私としては回転寿司と同じイメージです。
寿司屋の寿司職人と回転寿司とでは異なると思います。寿司屋でラーメンやフライドポテトは出てきませんが回転寿司では提供され、アルバイトが調理している場合もあります。
鍼灸だけの施術メニューが多い場合は問題ありません。しかし、整体やマッサージなどさまざまに手を出すとひとつひとつの程度が低くなり、まさに回転寿司化するので注意が必要です。
小児鍼も対応している
5つ目は、小児鍼にも対応していることです。私は伝統的な鍼灸を行っているためこのような表現になりますが、当然、小児鍼を行っていなくても優秀な鍼灸院はあります。しかし、小児鍼に対応しているということは下記のような子どもの症状に対応できるということです。
- 喘息
- くり返す中耳炎
- 脱毛症
- 夜尿症
- てんかん発作
- 風邪をひきやすい など
これらの症状の治療ができることは本当の意味で体の改善ができる鍼灸院の証でもあります。通常、鍼灸院は肩こり、腰痛、ひざ痛、神経痛などしか扱わないと思われていますが、実は鍼灸は内科の方が強いと私は思っています。
ですので、内科疾患と子どもの施術ができ、さらに肩こりなども扱える鍼灸院は本当に素晴らしいと思います。
よい鍼灸院とめぐり合うために
言葉を選ばずにいうと、鍼灸院運営側の私からは同業者が患者様をどのように食い物にしているのかもみえています。ですので、今回お話した5つをチェックしていただくことで皆さんは食い物にされず、よい鍼灸院にめぐり合えるかと思います。
今回は「失敗しない鍼灸院の選び方」についてお話しました。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。