外因・内因・不内外因について
今回は病が起こる原因である外因、内因、不内外因について詳しくご説明させていただきます。
身体のあらゆる不快な症状は「外因」「内因」「不内外因」のいずれかによって引き起こされると言われています。
こちらではこの3つの原因とは一体どのようなものなのか、またそれぞれの原因に対する具体的な対策法も一緒にお伝えしていきます。
「原因が分からないけど身体の調子が悪い」という方はぜひご覧ください。
外因とは?
まずは病気が起こる原因の一つ目である「外因」について見ていきましょう。
外因とは外から入ってくる原因のことを指し、風、暑、湿、燥、寒、火の6つがあります。
風…伝染病などの原因となるウイルス
直接あたる風そのものや大気の状態もかかわってきます。
暑…湿度が高い生活環境
真夏の炎天下など暑いところに長時間いたり、真冬寒いところで暖房に長時間あたっているなども暑にあたります。
湿…湿気
湿気や水分の多い生活環境のことを言います。
燥…乾燥
乾燥で肌がダメージを受けることで、呼吸器の働きも悪くするといわれています。
寒…2種類あり、物質を介しての寒さと空気を介しての寒さに分けられます
たとえば、寒い中、外に長時間いると身体が表面的に冷えてきます。
一方、冷たいコンクリートの上に長時間座ったり、冷たい水に浸かると「コンクリート」や「水」といった物質を介して、身体の芯が冷えてしまいます。
火…火傷や極端に高温な環境を指します
暑よりも少し強いもので、たとえば夏の紫外線が強い日光に当たり続けて火傷のような日焼けをした場合、この火にあたります。
身体が弱っている時には特にこれらの環境に反応しやすくなり、身体がいくらバリアを張って戦おうとしても負けてしまいます。
寒さや暑さ、乾燥などで身体にダメージを与えないよう、できるだけ快適な環境に整えること、免疫力を高めることが大切ですね。
外因の具体的な対策法
外因と日常生活を完全に切り離して生活することは難しいですが、できるだけ外因の影響を受けないように対策をすることは可能です。たとえば風の対策では、手洗い・うがいが有効です。
さらに、東洋医学では吹いている風にあたり続けると、顔面神経麻痺のリスクがあると言われています。直接風にあたることを避けたり、寒い場所で長時間過ごさないことを心がけてみてください。
また、乾燥が強い場合は潤いを与える、湿気が強い場合は除湿をするなどが効果的な対策と言えるでしょう。
内因とは?
次に、病気が起こる原因の二つ目である「内因」について見ていきましょう。
内因とは、気持ちの乱れによって症状が起こることを言います。
皆さんも仕事や家庭などで思い悩んで食欲が落ちたり、イライラしすぎて夜眠れない、片想いで何も手につかないという経験を一度はしたことがあるのではないでしょうか。まさにこれを内因、内から起こる病といい、東洋医学の観点では「気持ちの乱れがあらゆる症状を引き起こす」といわれています。
気持ちの乱れがあると外から入ってくる病も身体に入ってきやすくなりますので、平常心を保ち、気持ちを整えることが大切です。
内因の具体的な対策法
内から起こる病に対してどのように対策をすればよいのでしょうか。一言でいうと、気持ちを落ち着ける、平常心を保つことがもっとも大切です。
おそらく「そんなことは分かっている」「それが難しい」と思われる方が多いでしょう。実際に私も気持ちの制御が100%できているかと言われると、できていない現状があります。
気持ちの制御には、ストレスを溜め込まない、自分に合ったストレス発散の方法を見つけることが非常に重要です。
しかしながら、これができていれば誰も困っていませんし、制御が難しいからこそ人間であるとも言えます。
たとえば武道では息が乱れている際には、まずは呼吸を整えることから始め、そこから本来の武道に取りかかることができると言われています。
また、「部屋やカバンの中が汚れているのは、その人の心の表れである」という話も聞いたことがあるのではないでしょうか。まさにその通りで、気持ちの制御が難しいと感じられる場合は起こった現象を一つ一つ片付けることが効果的です。
まずはカバンの中を整理する、物を元の場所に戻すといった小さいところから始めてみてくださいね。また、深呼吸をして呼吸を整えることも効果的です。
こういったことの積み重ねで心に余裕ができ、内から起こる病を防ぐことができると言われています。
不内外因とは?
最後に、病気が起こる原因の三つ目である「不内外因」について見ていきましょう。
不内外因とは、飲食不摂、労倦(ろうけん)、夜ふかし、房事過多(ぼうじかた)などのことをいいます。
これらを順番に説明していきますね。
飲食不摂(いんしょくふせつ)
飲食不摂は身体にあまりよくないものを食べ続ける、同じようなものを食べ続ける、食べすぎ、逆に食べなさすぎなどのことを指します。
労倦(ろうけん)
労倦は仕事が忙しすぎて休みがとれていない状態、疲れがたまりやすい状態です。
夜ふかし
夜ふかしは、寝なければいけない時間にテレビやスマホを見るなど、夜遅くまで起きていることです。
房事過多(ぼうじかた)
房事過多は、子づくりをしすぎて身体が疲れてしまう状態のことをいいます。
いわゆる不内外因は、生活習慣の乱れを指しますので、毎日規則正しい生活とバランスのよい食事を心がけることで十分に対策することができます。
不内外因の具体的な対策法
不内外因の具体的な対策をご紹介すると、食事を腹八分目にとどめて、野菜中心の生活が一番と言われています。
また、夜は最低でも1時~3時の間は熟睡していることが大切です。
人それぞれ生活リズムは違うと思いますが、できるだけ基本的な生活習慣を心がけてみてください。
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外因・内因・不内外因を知ってできることから始めよう
今回は外からくる外因、心の乱れから起こる内因、生活習慣の乱れから起こる不内外因についてご紹介しました。
外因を完全に除去することは難しいですし、生活習慣を模範生のように規則正しく整えるのも、忙しい現代人には難しいと感じられるかもしれません。
しかし、そんな目まぐるしい毎日の中でも心に余裕を持つ、平常心を保つことを心がけるだけで健やかな毎日を送ることができるはずです。まずはストレスを溜め込まず、毎日元気に過ごせる工夫を自分なりに考えてみることが大切です。